今後のメタバースの普及に先駆けて、独自のメタバース空間を制作したいと考えてる企業、個人も多いかと思います。
しかし、今制作したところで誰も来ないのではないか…
たしかに今の段階では大きな理由がないとメタバース空間にログインするユーザーは少ないかもしれません。
しかし、いつ急激に普及するかわからない現在のテクノロジーにおいて、人が集まる空間について知っておくことは大きな強みになります。
まずはじめに再訪したくなるような人が集まる空間創りのポイントを挙げると…
- 魅力的な世界観
- 空間容量の軽量化
- 快適な動線設計
- ユーザー参加型のコンテンツの提供
以上の4点が現時点では有効です。
これまで20回以上メタバースイベントを企画し、合計1万人以上の来場空間を制作してきた筆者が解説していきます。
魅力的な世界観
まず、メタバース空間は世界観がとても大事です。
空間のデザインはもちろん、BGMやアバターも一貫性のある世界観にすることで、その空間のファンが生まれやすいです。
例えば、ディズニーランドはアトラクションを楽しみに行く人もいますが、その世界観を楽しみに年に何度も行く人もいます。
そこは空間づくりだけでなく、ワクワクするようなBGMやディズニーのカチューシャ、衣装を身に着けてまさに一貫性のある世界観を楽しんでます。
どうぶつの森も似たような部分があり、その世界観が好きで今までゲームをしたことのなかった子供や女性も楽しんでいます。
メタバース空間も同じで、似た好みを持った人たちが集まって交流できるような空間にすることで再び来たいと思ってもらえます。
映画やアニメ、ゲームの世界を再現するのがわかりやすいですが、再現するコンテンツがない場合も空間のコンセプトをしっかり定めることが重要です。
空間容量の軽量化
せっかく良い世界観でクオリティの高い空間でも、容量が重くてログインできなかったり途中で固まってしまったりすると体験としてよろしくありません。
現在のデバイスや通信環境では、どのメタバースプラットフォームも負荷が大きく、特に人数が多い場合は動かなくなってしまう場合がよくあります。
今後そういったデバイス関係や通信環境が発展していき、高負荷な空間でも快適に過ごすことができるようになるとは思います。
現状では空間の容量を抑えることが、できる手段として大きいので容量を抑えつつ、高クオリティな空間を作成する技術が求められます。
具体的には、使用する画像データの軽量化や枚数を減らす工夫、不要なデータの削減や描画負荷を減らす技術などが挙げられます。
クリエイターの技術によるものですが、私個人としてはクオリティはある程度保ちつつ、軽量化を優先するほうが体験として重要だと考えてます。
快適な動線設計
空間内の動線設計も重要です。
私が過去に開催したイベントで、広い空間内で迷子になってしまった人がいました。
みんなが集まっているところになかなかたどり着けず、その人の参加が遅れてしまったので今でも申し訳なく思っています。
そんなわけで、メタバース空間は好きなだけ空間を広げられるだけに、同線設計を考えないとユーザーを困らせてしまう可能性があります。
テーマパークを思い出すと、エリア分けや地図が各所に設置されていたり、シンボルになるような大きな建築物があったりします。
メタバースではナビゲーションや地図を画面上に表示したり、ワープゾーンを設置したりと様々な方法が考えられます。
また、高低差を利用して最初に空間の全体像を目にしてもらう設計も有効です。
メタバースでの動線設計は体験の良し悪しに直結するのでぜひ制作の際には意識してみてください。
ユーザー参加型コンテンツの提供
これまで空間の「見た目」の部分について解説してきましたが、ただ空間が用意されているだけでは中々何度も来ようとは思いません。
魅力的な世界観だったとしても、一度見て回れば満足してしまいます。
そのため、ユーザーも空間内で何か活動できるようなコンテンツを用意することが重要になってきます。
コンテンツとしてはゲーム要素がわかりやすく、空間内で友達と会話しながらゲームを楽しめると、また今度一緒に遊ぼうという話になります。
また、プラットフォームが限られてきますが、ユーザー自らがコンテンツを作成して共有できる機能はメタバースの特性になります。
フォートナイトやマインクラフトがその代表的なもので、このような自ら創造する機能が今後の課題になっていくと思っています。
そこから経済活動へと発展していき、メタバース内での活動が活発化していく未来を妄想しています。
まとめ
今回はメタバースにどのような空間づくりをしたら人が集まるか、4つポイントを挙げさせていただきました。
今後はメタバース空間内でもコミュニティ作りが盛んになっていくと思います。
そんな時に、今回挙げた世界観や快適な空間を意識することが重要になってきます。
まだまだ発展途上の領域ですが、この段階で人を集める設計を試行錯誤することも楽しいので、ぜひ空間制作を検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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